KDDI・沖縄セルラー電話は4月7日、auの4G LTE対応フィーチャーフォン「GRATINA 4G」に新色を追加することを発表しました。
4月21日に発売される予定です。
「GRATINA 4G」にベーシックな新色2色が登場! | 2017年 | KDDI株式会社
※2017/4/21追記:発売後の情報を更新した記事を投稿しました。
従来のGRATINA 4GはLTEのみ対応
GRATINA 4G(KYF31)は2016年2月に発売されたau 4G LTE・VoLTE対応の京セラ製「4G LTEケータイ」で、当時発売済みだったAQUOS K SHF32やその他の4G LTEケータイ(AQUOS K SHF31を除く)やVoLTE対応Androidスマートフォンと同じくauのネットワークではLTEのみで通信を行う仕様です。
今回新色として追加されたシャンパンホワイト/メタルブラックの2色も、ニュースリリースを一見すると
高速データ通信4G LTE、高音質通話VoLTE、クアッドコアCPUを搭載したことで、携帯電話に求められる操作性とスマートフォン並みのスペックを両立させた4G LTEケータイです。
http://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2017/04/07/2392.html
となっており、色が違うだけで通常のGRATINA 4Gと同じ仕様に思えます。
新色はCDMA2000に対応し型番も変更
ところが、ニュースリリースの最後には次のような行があります。
GRATINA 4G のシャンパンホワイト/メタルブラックは3G通信 (最大受信速度144kbps/最大送信速度64kbps) にも対応しています (設定変更が必要です)。
http://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2017/04/07/2392.html
製品ページを見ると型番も現行GRATINA 4Gの「KYF31」ではなく「KYF34」になっており、スペック一覧でも「3G」が「○」になっている上に
3G通信(受信最大144Kbps/送信最大64Kbps)にも対応しています(設定変更が必要です)。
と記載されています。
3G対応の理由は
auは2014年のVoLTEサービスイン以降、VoLTE対応機種では基本的に3Gへの対応を省いていました。
今回のGRATINA 4G(KYF34)における3G対応の理由は公式には発表されていませんが、ケータイWatchの記事では
KDDIでは「フィーチャーフォンには根強い需要があり、いろいろな対応ができるよう、幅を持たせることにした」と説明。今後登場するフィーチャーフォンでも3Gに対応するかどうかは未定とのこと。
とされており、4G LTEケータイで従来の(3G)フィーチャーフォンを置き換える中で利用可能なエリアに関するトラブルを回避するための措置として3G対応という手段を採ったのではないかということが窺えます。
従来の3G端末が対応していたCDMA2000 1x Ev-Do Rev.A(受信最大3.1Mbps)や「WIN HIGH SPEED」ことMC-Rev.A(同9.3Mbps)に対応せず、受信最大144KbpsのCDMA2000 1x MCにしか対応していない点も、LTEエリア外で最低限の通信を行えるようにする限定的な対応であるが故なのでしょうか。
SIMロックを解除せずにmineoで利用可?
3G対応に伴い、KYF34のSIMカード(au ICカード)はau Nano IC Card LTEに変更されています。
(KYF31はVoLTE対応機種向けのau Nano IC Card 04(VoLTE)です)
KYF31を含むほとんどの4G LTEケータイではau以外のサービスを利用する際にSIMロックの解除が必要でしたが、このSIMカードを扱う仕様になったことでAQUOS K SHF31と同様にmineoやUQ mobileのVoLTE非対応機種向けnanoSIMをSIMロック解除無しで利用できる可能性があります。