携帯電話事業者のIPv6対応状況(2016/11)

11月28日のIPv6 Summit in TOKYO 2016において、国内の大手携帯電話事業者(MNO)3社が2017年度をめどにスマートフォンのIPv6対応を進めていることが明らかになりました。

国内スマホユーザーを“IPv6デフォルト化”する計画が明らかに、携帯キャリア大手3社が2017年夏ごろ対応開始 - INTERNET Watch

2016年11月時点での事業者毎のIPv6対応状況をまとめておきます。

2017/3/17追記:2017年3月時点の情報に更新した記事を公開したので、こちらも併せてご覧下さい。

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NTTドコモ

データ通信向けの「mopera U」のみ対応

ドコモは主にモバイルルーターやデータ通信端末を対象とする「mopera U」でIPv6に対応しています。

利用にあたってはXi契約でmopera U スタンダード又はシンプルに加入しているドコモ回線と、IPv6に対応した端末が必要です。

サービス一覧 | mopera U | NTTドコモ

spモードは今後対応予定

主にスマートフォンを対象とする「spモード」は今のところIPv4のNAPTで運用されており、IPv6には対応していません。

対応は2017年夏頃に予定されているとのことです。

nttdocomo_ipv6

http://www.soumu.go.jp/main_content/000380863.pdf

KDDI/沖縄セルラー電話

LTE NET for DATAでIPv6に対応

KDDI及び沖縄セルラー電話は、データ通信端末やSIMフリー端末向けの「LTE NET for DATA」でIPv6に対応しています。

LTE NET for DATA | 料金・割引:スマートフォン・携帯電話 | au

Speed Wi-Fi NEXT W01以降のモバイルルーターではIPv6がデフォルトで利用できるようになっています。

LTE NETはIPv6非対応

通常のLTE対応スマートフォンで用いられている「LTE NET」はIPv6に対応していません。

ソフトバンク

一部データ通信端末のみ対応

ソフトバンクでIPv6に対応していることが明確に確認できるのは、法人向けに販売されているデータ通信端末の403ZTのみです。

APNを切り替えることでIPv6が利用できる形になります。

Hybrid 4G LTE SoftBank 403ZT IPv6通信提供開始に関するお知らせ | Hybrid 4G LTE SoftBank 403ZT | モバイルデータ通信 | 製品 | モバイル | 法人サービス | ソフトバンク

「SoftBank 403ZT」をご利用の場合のみIPv6アクセスポイントのご利用が可能となります。

http://cdn.softbank.jp/biz/set/data/help/terms/pdf/biz_data_flat_4g_lte_conditions_201609.pdf

2016年夏モデル以降の一部スマートフォンがIPv6に対応とされていますが、Wi-Fiのみなのか携帯電話回線でも利用できるのかは確認できません。

2017/2/8追記JANOG39での発表資料によると2016年夏モデル以降のAndroidスマートフォン及び503LV(法人向け)には2400:2200::/36のIPv6アドレスが割り当てられるとのことです。

IPv6に対応している機種を教えてください。 | モバイル(FAQ) | サポート | ソフトバンク

MVNO

IIJmioのみ対応

ドコモ・auからネットワークを借り受けているMVNOの内、現在一般ユーザーが利用できる形でIPv6のサービスを提供しているのはインターネットイニシアティブの「IIJmioモバイルサービス」のみです。

IIJmioはドコモのネットワークを用いる「タイプD」とauのネットワークを用いる「タイプA」の2つを提供していますが、IPv6はどちらでも利用できます。

IIJmio:mioモバイルのIPv6について