Firefox 57 / 「Firefox Quantum」のリリースが近付く今日この頃ですが、Firefox 57以降でも利用可能な画像・動画・音声ファイル保存用アドオン「Save In…」を試してみました。
GitHub - gyng/save-in: WebExtension for saving images or links into user-defined directories
2017/12/16追記:アップデートにより設定項目等が一部変化しています。
使い方に関しては別の記事をご覧下さい。
まえがき:「Save Image in Folder」とFirefox 57
「複数のフォルダを事前に設定し、コンテキストメニューからフォルダを指定して画像を保存する」ことを目的としたFirefoxアドオンとしては、長らく定番だった「Save Image in Folder」(開発:Achim Seufert氏)が存在します。
Save Image in Folder :: Firefox 向けアドオン
しかし同アドオンは2015年を最後に更新が行われておらず、「Electrolysis」(e10s)によるマルチプロセス動作にも対応していません。
それでもFirefox 56まではかろうじて利用可能ではあるものの、Firefox 57ではWebExtensionsへの移行に伴いSave Image in Folderを含むレガシーアドオンが利用できなくなります。
「Save In…」について
「Save In…」はgyng氏により2017年5月から公開されているアドオンで、WebExtensionsで構築されておりFirefox 57以降でも利用可能です。
ブラウザ上で表示している画像に加えて動画・音声ファイル、及びリンク先のコンテンツ(設定有効時)を事前に設定したフォルダへ保存することができます。
設定方法
インストールするとFirefoxのアドオンマネージャーに表示され、「Save In…」の項目をダブルクリックで開いて設定を行えます。
「Paths」内の入力欄に保存先のパスを入力しページ最下部の「Save」をクリックすることでコンテキストメニューに保存先が表示されます。
通常設定可能な保存先はFirefox側で設定した標準のダウンロードフォルダ(及びその子フォルダ)に限られており、別のフォルダへ保存するためにはシンボリックリンクの作成が必要です。
Windows標準の「ダウンロード」(Downloads)フォルダをFirefoxのダウンロードフォルダに設定している環境では
mklink /D "C:\Users\○○○\Downloads\シンボリックリンク名称" "別のフォルダのパス"
のコマンドでシンボリックリンクを作成し、Save In…のPaths欄に
./シンボリックリンク名称/
./シンボリックリンク名称/子フォルダ名称
と入力して保存することで別のフォルダ及びその子フォルダへの保存が可能でした。
GUIでシンボリックリンクを作成できる「Symlinker」等のソフトもあるようです。
ファイル名の書き換え
v1.4から試験的機能として「Rewrite filenames」が追加されています。
正規表現(とドメイン)で条件を指定し、条件に合致するファイルを保存する際にファイル名を書き換えることができます。
- 1行目:対象になるファイル名を指定する正規表現パターン
- 2行目:書き換え後のファイル名
- 3行目:対象のドメイン(省略可、指定しない場合は全てのドメインが対象)
以上の3行又は2行で1区切りになっており、「help」のクリックで展開するヘルプやGitHub上のWikiに例が掲載されています。
(.*)(:|-)orig
:$1:
pbs.twimg.com
この設定ではTwitter上にある原寸大画像をpbs.twimg.comから保存する際に、末尾に付く「:orig」「-orig」を消して保存するようになります。
使い方
画像などを右クリックするとコンテキストメニュー内に「Save In…」の項目が表示されるので、メニューから保存先を選択するだけです。
v1.5.0からはコンテキストメニューのトップに「Last Used」が表示され、最後に使ったフォルダへの保存を常にトップから行えるようになりました。(Firefoxを再起動するとリセットされます)
使ってみて
標準ダウンロードフォルダ以外に保存したい場合の保存先の指定がやや変則的ですが、概ねSave Image in Folderと同様のことができるようです。
Save Image in Folderでは一部のサイトでファイル名が正常に取得できないことがありましたが、そのような現象も見られません。