
2025年8月1日現在、GMKtecの公式サイトでミニPC「NucBox K12」の注文受付が行われています。同日時点で販売中の構成および価格は以下の通りです。
- ベアボーン(RAM/ストレージなし):409.99USD(約60,860円)
- 32GB RAM + 1TB SSDモデル:549.99USD(約81,640円)
- 64GB RAM + 2TB SSDモデル:609.99USD(約90,540円)
NucBox K12はプロセッサとしてAMD Ryzen 7 H 255を搭載し、ベアボーンモデルを除きWindows 11 ProがプリインストールされたミニPCです。
Ryzen 7 H 255(锐龙 7 H 255)は中国市場をターゲットにした製品であり、Beelink SER9 ProやMinisforum X1などのミニPCにおいて採用例が見られます。"Zen 4"アーキテクチャ・8コア/16スレッドのCPU部分、"RDNA 3"アーキテクチャ・12CUのGPU部分(Radeon 780M)といった構成は同じく"Hawk Point"に属するグローバル向けのRyzen 7 260と共通ですが、CPUのブースト周波数およびGPUの動作周波数がRyzen 7 260よりもわずかに低く、NPUを利用できないことが相違点です。AMDが公開している仕様ではRyzen 7 H 255のcTDP(Configurable TDP)上限は54Wなのに対し、NucBox K12では35W/54W/65Wの3モードを切替可能と謳われています。
RAMはDDR5 SO-DIMMスロットを2基備え、最大128GB(64GB×2)までの拡張が可能です。ストレージはPCI Express 4.0 x4接続のM.2スロットを1基、同 x2接続のスロットを2基備え、いずれのスロットにもM.2 2280形状のNVMe SSDを装着できます。
無線LAN/BluetoothモジュールはAMD Wi-Fi 6E RZ616(MediaTek MT7922)が搭載されており、Wi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)とBluetooth 5.2を利用できます。有線LANインターフェースはRealtek RTL8125BGを2基搭載し、2.5GBASE-T対応のRJ-45端子が2基備わっています。
背面にはPCI Express 4.0 x4対応のOCuLink端子を1基備え、AD-GP1等のeGPUを接続できます。背面のUSB4 Type-C・HDMI・DisplayPort端子と前面のUSB Type-C端子を併用することで、eGPUなしでも最大4画面の映像出力を行えます。その他の外部接続インターフェイス類は以下のような構成です。
- 本体前面
- USB 3.2 Gen 2 Type-C端子×1(USB PD/DisplayPort Alternate Mode対応)
- USB 3.2 Gen 2 Standard-A端子×2
- 3.5mmオーディオ端子×1
- 本体背面
- USB4 Type-C端子×1
- USB 3.2 Gen 2 Standard-A端子×1
- USB 2.0 Standard-A端子×1
- OCuLink端子×1
- HDMI 2.1端子×1
- DisplayPort 1.4端子×1
- RJ-45端子×2
- 3.5mmオーディオ端子×1
- DC電源端子×1
筐体デザインはカラーリングこそ異なるもののIntel Core Ultra 9 285H搭載のEVO-T1とほぼ共通で、吸気用と排気用に2基のファンを搭載した冷却システムも変わりません。