
Qualcomm Technologies, Inc.は2026年3月2日、「Dragonwing NPro A8 Elite」および「Dragonwing N8」を発表しました。すでにサンプルの供給が開始されており、搭載製品は2026年の後半に登場する予定です。
NPro A8 Elite Platform | Qualcomm
Wi-Fi 8 infrastructure for the AI era: Inside Qualcomm Dragonwing Networking Portfolio | Qualcomm
NPro A8 EliteおよびN8はどちらもWi-Fi 8(IEEE 802.11bn / UHR:Ultra High Reliability)に対応し、無線LANルーターやアクセスポイントへの搭載が想定されたプラットフォームです。
NPro A8 EliteはWi-Fi 7(IEEE 802.11be)世代のNPro A7/A7 EliteやNPro 7(旧Networking Pro Series Gen 3)に相当し、最大33Gbps/ペンタバンド/20ストリームまでの構成が可能なハイエンドモデル向け製品と位置付けられます。製品情報に「5x5 or split into dual band simultaneous 2x2 + 3x3」との表記があることから、Wi-Fi 7におけるQCN6274/9274のようにシングルバンド・デュアルバンドのいずれかを選択可能なWi-Fi 8対応無線インターフェースが存在すると思われますが、現時点では詳細は不明です。
有線インターフェースは2基の"USXGMII+"(Product Brief内の表記)と1基のUSXGMII-Mを備え、最大で25GbE×2 + 10GbE×1(もしくは2.5GbE×4)の構成が可能とされています。Dragonwingシリーズにおける25GbEのサポートはNPro A8 Eliteが初めてで、今後登場するであろう最大10Gbpsを超えるインターネット接続サービスとの組み合わせが可能な製品や、他の25GbE対応機器との間で10GbEよりも高速なバックホール接続が可能な製品の登場が期待できます。
CPUは4基の高効率コアと1基の高性能コアを組み合わせた計5コア構成で動作周波数は最大2.0GHz、各コアの詳細は公開されていません。RAMはDDR4もしくはDDR5が利用可能です。主にプロセッサと無線LANインターフェースとの接続に用いられるPCI Expressは2レーン×3 + 1レーン×2の合計8レーンを持ち、いずれもPCI Express 3.0に対応しています。
N8はWi-Fi 7世代のN7(旧Immersive Home 326/3210)に相当し、最大23Gbps/トライバンド/14ストリームまでの構成が可能な家庭用ルーターやエンタープライズ/SMBアクセスポイント向け製品との位置付けです。こちらも無線インターフェースの詳細は未公開ですが、5 + 5 + 4ストリームのような構成が可能と考えられます。
有線インターフェースは2基のUSXGMIIと1基のUSXGMII-Mを備え、最大で10GbE×2 + 2.5GbE×4の構成が可能とされています。
CPUは4コア 1.4GHzで、コアの詳細は公開されていません。RAMはDDR3LもしくはDDR4が利用可能です。PCI Expressは2レーン×1 + 1レーン×1の合計3レーンを持ち、いずれもPCI Express 3.0に対応しています。
同時に発表された「Dragonwing F8」は概ねN8と同様の構成ですが、USXGMIIが1基少ない代わりにXGS-PON/XG-PON/GPONに対応しており、無線LANアクセスポイント機能を持つホームゲートウェイに向いたモデルとなっています。
他社のWi-Fi 8対応機器向けプロセッサとしてはBroadcomからBCM4918およびBCM49438が発表されています。


