【レビュー】スティック操作の無線リングマウス サンワサプライ 400-MAW151BK2

サンワサプライ株式会社より発売されているワイヤレスリングマウス(400-MAW151BK2)を入手しました。当該製品の操作性や機能について他社製品との比較も含めて紹介します。

リングマウス USB A接続 ワイヤレス フィンガーマウス 空中マウス 5ボタン USB充電式 ブラック 400-MAW151BK2の販売商品 | 通販ならサンワダイレクト

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製品概要

400-MAW151BK2は2023年5月に発売された2.4GHz帯無線接続のワイヤレスマウスです。サンワサプライからは過去にも指に装着して利用する同様コンセプトの製品(リングマウスシリーズ)が投入されていますが、従来製品と400-MAW151BK2が大きく異なるのはカーソルを動かす手段が光学式センサーからポインティングスティックに変更された点です。

ポインティングスティック搭載
2.4GHz帯無線接続
光学式センサー搭載
Bluetooth接続
光学式センサー搭載
2.4GHz帯無線接続
USB Standard-Aコネクタ
光学式センサー搭載
2.4GHz帯無線接続
USB Type-Cコネクタ
サンワサプライ品番
(一般販路向け)
--MA-RING2BK-
サンワダイレクト品番
(直販サイト/

ECモール上の直販店向け)
400-MAW151BK2400-MABT156BK400-MAW151BK(ブラック)
400-MAW151GM(ガンメタリック)
400-MAW157BK

外観

デザインは従来のリングマウスシリーズと変わらず、ポインティング部分が光学式センサーからスティックに変更された点のみが異なります。スティック部分にはドット状の滑り止め加工が施されています。

リング部分は柔らかい素材が用いられており、この部分に人差し指もしくは中指を通して保持することが想定された形状です。レシーバーを収納するためにUSB Standard-Aコネクタ相当の開口部が確保されていますが、指への装着感に支障はありません。

操作感

カーソル移動

スティックの操作感はThinkPadシリーズのトラックポイントに近く、スティック上部に置いた親指を各方向に傾ける程度の感覚でカーソルを移動させることができます。感度がかなり高いため、快適な操作には慣れとOS側でのカーソル速度調整の両方が必要になりそうです。

ボタン

LRボタン・上下ボタンともクリック感はやや硬め、操作音は大きめで、一般的なマウスボタンとは異なる「パチッ」とした感触です。商品ページ等にも記載がある通り上下ボタンはPageUp・PageDownキー相当のページ単位スクロールとなり、ホイールやタッチジェスチャーのような精密なスクロールは行えません。

設定

サンワサプライからは400-MAW151BK2に対応したユーティリティが提供されていないため、Windows向けソフトウェア「X-Mouse Button Control」および「Microsoft PowerToys」を用いて挙動の変更を試みました。

X-Mouse Button Controlでは本体に実装されているボタンのうちLRボタンの割当を変更可能です。

上下ボタンはPageUp・PageDownキーとして認識されておりX-Mouse Button Controlから割当を行えないものの、PowerToysのKeyboard ManagerからPageUp・PageDownキーへ割り当てたショートカットを実行できることを確認しました。多ボタンタイプの製品ではないため多くの機能を割り当てることはできませんが、スクロールを必要としなければ多用するショートカットを割り当て利便性を確保できるかもしれません。

リングマウス対Relacon

(左)リングマウス 400-MAW151BK2
(右)Relacon M-RT1BRXBK

片手でのカーソル操作を想定したコンセプトの製品として、エレコムから発売されている片手用トラックボール「Relacon」シリーズが存在します。以前当ブログでも紹介したBluetooth接続のM-RT1BRXBKがあるため、いくつかの観点から400-MAW151BK2との比較を行いました。

カーソルの移動

ボールでポインティングを行うRelaconに対して400-MAW151BK2のスティックは小さい力・少ない親指の移動距離でカーソルを動かすことが可能です。また、Relaconを持った手を動かすとボールの振動によってカーソルが意図しない挙動をする場合がありますが、400-MAW151BK2は指に装着した状態で手を動かしてもカーソルのブレは発生しません。

ボタン・ホイール操作

ボタン・ホイールによる操作についてはLRボタンの他に戻る/進むボタン、メディアコントロールボタン(合計5基)、クリック可能なホイールを備えるRelaconが圧倒しており、更に「エレコム マウスアシスタント」や他のユーティリティから任意の機能を割り当てることができる点もメリットと言えます。

電源

400-MAW151BK2は本体に内蔵されたバッテリー、Relaconは単4電池×2で動作します。目にする機会が少なくなって久しいUSB Micro-B端子からの充電とはいえ、本体とケーブルで完結し乾電池や充電池+充電器を用意する必要がない400-MAW151BK2に軍配が上がりそうですが、電池交換が想定されていない点には一抹の不安が残ります。

総評

軽量な筐体と感度の高いポインティングスティックにより、場所・姿勢を選ばずに軽い負荷でカーソル操作を行うという目的は十分に達成できると思われます。しかしながら2ボタンマウス+αを超える働きを実現することは難しいため、実売価格(2023年6月現在 直販サイトで税込4,980円)を踏まえた上で用途に適合するかを熟考した上での購入をお勧めします。