SOUNDPEATSのワイヤレスイヤホン「Air4」を入手しました。ノイズキャンセリング性能や操作性などを見ていきたいと思います。
（本記事で紹介する商品は深圳市音科资讯科技有限公司/Shenzhen Soundsoul Information Technology Co. Ltdより提供を受けています）
SOUNDPEATS Air4の概要
SOUNDPEATS Air4は2023年に発売されたBluetooth 5.3対応のインナーイヤー型完全ワイヤレスイヤホンです。チップセットとしてQualcommからTWSイヤホン向けに投入されているQCC3071を採用し、音声コーデックとしてaptX Adaptive/aptX Lossless/aptX/AAC/SBCをサポートしています。（aptX Losslessを利用する場合、送信元の端末が"Snapdragon Sound"準拠の必要あり）
付加機能としては周囲の音に合わせて効果の自動調節を行うとされるノイズキャンセリング機能（Adaptive ANC）、2台の機器と同時に接続するマルチポイント機能を搭載。前世代のAir3と比較すると前述のaptX Losslessサポートに加えてバッテリー容量がケース・本体ともに拡大され、より長時間の再生が可能になっています。
また、水没や強い水流などには耐えられませんが、水飛沫や汗に対応可能なIPX4等級の防水性能を備えています。
外観
基本的な外形は一般的なインナーイヤー型ワイヤレスイヤホンと同様、タッチ式の操作ボタンを備えるハウジング部から棒状のパーツが伸びるものです。カラーリングは全体的にブラックでまとめられており、ボタンや開口部、ケースの一部にゴールドがアクセントとして用いられています。質感は概ねマットですが、ハウジングの内側やケース内部は光沢のある素材となっています。
ケース前面のボタンはイヤホンを収納した状態で3秒間長押しするとペアリングモードに入り、10秒間の長押しでイヤホンがリセットされます。
使用感
装着
インナーイヤー型かつ本体がさほど重くないため、装着した際の感覚は良好です。長時間装着していても耳が疲れることは少ないと思われます。
音質
Pixel 6とのaptX接続、NEC LAVIE Tab T12 T1295/DAS（Android 12）とのaptX Adaptive接続で一般的な音楽配信サービス・動画配信サービス（Amazon Prime Video / U-NEXT / YouTube）を利用する限り、カナル型イヤホンに比べて低音の出が弱い感覚はあるものの、全体的な音質に不満を感じることはありませんでした。
なお、Pixel 6ではAndroid 13より追加された「空間オーディオ」の項目がデバイス設定画面に表示されたものの、対応音源を用意できなかったため未検証です。
ノイズキャンセリング
Air4はインナーイヤー型ながら周囲のノイズを軽減するANC（Active Noise Cancel）機能が実装されています。ただし効果は限定的であり、エアコンの動作音程度であれば軽減効果が感じられるものの、列車の走行音などはANC有効状態であってもかなりのレベルで聞こえてしまいます。ANCを重視される場合はカナル型のANC搭載機種をお勧めします。
ANCの有効・無効切り替えは本体ボタン（左側タッチボタン長押し）操作のほか、SOUNDPEATSアプリの「カスタマイズ」タブからも行えます。
カナル型との比較
手元に半年ほど使用しているSOUNDPEATS製のカナル型TWSイヤホン「Mini Pro」があったため、Air4と簡単な比較を行いました。
装着時の感覚はAir4のほうが快適であり、長時間装着していても耳に違和感を覚えることはありませんでした。対してノイズキャンセリング機能は前述の通りAir4のものがさほど効果を発揮しないため、双方を併用するとカナル型のMini Proが際立つ結果となりました。ノイズキャンセリング無効時の遮音性についてもMini Proが優位です。
所感
ノイズキャンセルにはあまり期待し過ぎないほうがいいと思われるものの、価格帯と対応コーデックを勘案するとSOUNDPEATS Air4は優秀なモデルではないかと感じられました。
