LinksysからOpenWrt搭載のWi-Fi 7ルーター「WRT Pro 7」が登場予定

2024年7月1日現在、株式会社VYPER JAPANが運営するLinksys Japan Online Storeにて無線LANルーター「Velop WRT Pro 7 OpenWrt」(MBE70)の商品ページが公開されています。価格は未定(表示されている価格はプレースホルダ)、発売予定時期は2024年内となっています。

Linksys Official Support - Linksys MBE70 WRT Pro 7 FAQs

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MBE70はWi-Fi 7(IEEE 802.11be)に対応するトライバンド「BE11000」クラスの製品です。周波数帯ごとの通信速度は明示されていませんが、FCCの認証資料から判断する限り6GHz帯で最大5,764Mbps(2ストリーム/320MHz)、5GHz帯で最大4,324Mbps(2ストリーム/240MHz)、2.4GHz帯で最大688Mbps(2ストリーム/40MHz)の通信が可能と思われます。

2024年7月現在、日本国内では5GHz帯で確保可能な最大帯域幅が160MHzに制限されているため、日本国内で利用する際はトライバンド「BE9300」相当の状態となります。同様の制限を受ける機種としてはTP-Link Deco BE65・BE85が存在します。

有線インターフェイスは2.5GBASE-T対応端子を1基、1000BASE-T対応端子を1基備えています。USB端子は設けられていません。以上の仕様はVelop Pro 7 MBE7000(国内未発売)と共通であり、FCCでの認証通過時もMBE70とMBE7000が同一のFCC IDに含まれていることから、プロセッサもMBE7000と同じくQualcomm Netwoking Pro 620 / IPQ9554(Arm Cortex-A73 4コア 1.5GHz)を搭載し、無線インターフェイスもQualcomm QCN6274(6GHz/5GHz帯) + QCN5024(2.4GHz帯)の構成と思われます。

WRT Pro 7 / MBE70とVelop Pro 7 / MBE7000の決定的な違いは、MBE70が製品名の通りオープンソースのルーター向けOSであるOpenWrtを標準で搭載していることです。Linksys公式サイトで公開されているセットアップガイド等のサポート記事では、OpenWrtのWeb UI(LuCI)上で操作を行っている様子が確認できます。

Linksys Official Support - Setting up the Linksys OpenWRT router

また、NTT東西のフレッツ網におけるIPv6 IPoE/IPv4 over IPv6接続サービスも利用可能とされており、Linksys Japan Online StoreではMAP-E方式の「v6プラス」・「IPv6オプション」・「OCNバーチャルコネクト」、DS-Lite方式の「transix」・「クロスパス」・「v6 コネクト」の名称が挙げられています。