Ryzen AI Max+ 395搭載の「MS-S1 Max」がMinisforumから登場、RTL8127を用いたデュアル10GbE構成

https://www.minisforum.jp/products/ms-s1-max

2025年9月16日現在、Minisforumの公式サイトで「MS-S1 Max」の製品情報が公開されています。価格は同日時点で明らかになっていませんが、メールアドレスと居住地域を登録することで受注開始時に利用可能な28,000円引きクーポンを受け取れます。

【間もなく登場】Minisforum MS-S1 MAX‐ AMD Ryzen™ AI Max+ 395

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MS-S1 Maxは従来のMS-01やMS-A1・MS-A2と同様、PCI Expressスロットによる拡張性や高速インターフェースを備えた小型ワークステーションに分類されるマシンです。

プロセッサはAMD Ryzen AI Max+ 395が搭載されています。"Zen 5"アーキテクチャの16コア/32スレッドCPUに"RDNA 3.5"アーキテクチャの40CU GPU(Radeon 8060S)から成り、メインのLPDDR5Xメモリから最大96GBをVRAMに割り当てることである程度規模の大きいAIアプリケーションをローカル環境で実行可能な"Strix Halo"世代のAPUです。Ryzen AI Max+ 395を含む"Strix Halo"を搭載する小型マシンとしてはFramework DesktopGMKtec EVO-X2が既に販売されており、Minisforum製品における搭載例はMS-S1 Maxが初となります。

Ryzen AI Max+ 395は最大128GBまでのLPDDR5Xをサポートしていますが、MS-S1 Maxに搭載されるメモリの容量や選択可能な構成は明確になっていません。SSDはPCI Express 4.0 x4接続のM.2 SSDを2基装着可能なものの、こちらも標準構成に搭載される容量は現時点で非公開です。

筐体内部にはPCI Express x16形状のスロットが1基存在し、PCI Express 4.0 x4での接続に対応しています。"Strix Halo"で利用できるPCI Expressレーン数は最大16のため、外部接続インターフェースやSSDとの兼ね合いでMS-A2やMS-01(いずれもPCI Express 4.0 x8接続対応)よりも少ないレーン数の割当になったと考えられます。

https://www.minisforum.jp/products/ms-s1-max

有線LANはMS-A2・MS-01のSFP+スロットに代えて10GBASE-T対応のRJ-45端子を2基備える構成となり、さらにコントローラーとしてRealtek RTL8127を採用しているのが特徴です。2025年9月現在、RTL8127を搭載するネットワークインターフェースカード(NIC)は流通が始まっているものの、PCやワークステーションにおいてRTL8127の搭載例は確認できず、MS-S1 Maxが初の事例と思われます。なお、従来製品に備わっていた2.5GBASE-T対応RJ-45端子は存在しません。無線LANはWi-Fi 7(IEEE 802.11be)対応とされていますが、搭載チップセットは不明です。

その他の外部接続インターフェイス類は以下のような構成です。

  • 本体前面
    • USB4 Type-C端子×2(最大40Gbps)
    • USB 3.2 Gen 2 Standard-A端子×1
    • 3.5mmオーディオ端子×1
  • 本体背面
    • USB4 Type-C端子×2(最大80Gbps)
    • USB 3.2 Gen 2 Standard-A端子×2
    • USB 2.0 Standard-A端子×2
    • HDMI 2.1端子×1
    • RJ-45端子×2
    • AC電源端子×1

電源は従来のACアダプタ式から本体内蔵の320W電源ユニットに変更されています。