Advanced Micro Devices, Inc(AMD)およびMediaTekは2021年11月18日、無線LANモジュール「AMD RZ600 Series」を発表しました。
RZ600シリーズは2.4GHz/5GHz/6GHz帯のIEEE 802.11ax(Wi-Fi 6E)およびBluetooth 5.2に対応する無線LAN+Bluetoothのコンボモジュールで、「RZ616」と「RZ608」の2種類が用意されています。どちらもMediaTekの「Filogic 330P」を用いるとされていますが、同製品の仕様は2021年11月現在公開されていません。
5GHz/6GHz帯の最大帯域幅がRZ616は160MHz幅(HE160)、RZ608は80MHz幅(HE80)で、これにより通信速度はRZ616が最大2.4Gbps、RZ608が最大1.2Gbpsとなります。2.4GHz帯の通信速度は公開されていませんが、Wi-Fi Allianceの認証情報より2ストリーム/40MHz幅の対応が確認できるため、Intel製IEEE 802.11ax対応モジュールと同じく最大574Mbpsと思われます。
RZ600シリーズとIntel Wi-Fi 6E AX210、Intel Wi-Fi 6 AX200との主な違いは以下の通りです。なお、いずれの製品も日本国内では6GHz帯を利用できません。
AMD RZ616 | AMD RZ608 | Intel Wi-Fi 6E AX210 | Intel Wi-Fi 6 AX200 | |
---|---|---|---|---|
最大通信速度(6GHz) | 2.4Gbps 2str/160MHz | 1.2Gbps 2str/80MHz | 2.4Gbps 2str/160MHz | - |
最大通信速度(5GHz) | 2.4Gbps 2str/160MHz | 1.2Gbps 2str/80MHz | 2.4Gbps 2str/160MHz | 2.4Gbps 2str/160MHz |
最大通信速度(2.4GHz) | 非公開(574Mbps?) | 非公開(574Mbps?) | 574Mbps | 574Mbps |
Bluetooth | 5.2 | 5.2 | 5.2 | 5.2 |
フォームファクタ | M.2 2230 M.2 1216 | M.2 2230 | M.2 2230 M.2 1216 | M.2 2230 M.2 1216 |
RZ608は既にGIGABYTE製X570マザーボードの一部リビジョンで採用されており、その内の1つであるX570S AORUS ELITE AX (rev.1.1)は国内でも入手可能です。(rev.1.0にはIntel AX200が搭載されています)
また、MSIのゲーミングノート「Alpha 15 AMD Advantage Edition」(B5EEK-061)でもRZ608の採用が確認できます。