Amazon、Wi-Fi 7/10GbE対応モデルを含むメッシュWi-Fiシステム「eero」3機種を国内で発売

アマゾンジャパン合同会社は2024年9月18日、メッシュWi-Fiシステム「eero Max 7」・「eero Pro 6E」・「eero 6+」を発表しました。eero Pro 6Eおよびeero 6+は同日より販売・出荷が開始されており、eero Max 7は2024年10月23日に出荷が開始される予定です。

Amazonの新ブランド メッシュwifiシステム「eero(イーロ)」を9月18日に日本で発売 - About Amazon | Japan

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eero Max 7の主な仕様

eero Max 7 | eero

eero Max 7はWi-Fi 7(IEEE 802.11be)に対応し、6GHz帯で4ストリーム、5GHz帯で4ストリーム、2.4GHz帯で2ストリームによる「BE20800」クラスの通信速度を確保した製品です。(通信速度の詳細は後述)

各ユニットの背面に2基の10GBASE-T対応端子と2基の2.5GBASE-T対応端子を備え、いずれもWAN/LANの自動識別に対応しています。USB端子は備わっていません。搭載プロセッサはQualcomm Networking Pro 1220(Arm Cortex-A73 4コア 2.2GHz)、RAMは2GB、フラッシュメモリは4GBです。

eero Max 7 mesh Wi-Fi system with Wi-Fi 7 Networking Pro 1220 platform | Qualcomm

メッシュネットワーク構築方式はeero独自の「TrueMesh」であり、eero製品であればeero Max 7以外の機種との相互接続も可能ですが、他社製品との組み合わせでメッシュネットワークを構築することはできません。なお、Amazonが販売しているEchoシリーズのスマートホーム機器をeeroと接続してネットワークを拡張する「eeroビルトイン(eero Built-in)」が後日提供予定とされています。

eero Pro 6Eの主な仕様

eero Pro 6E | eero

eero Pro 6EはWi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)に対応し、6GHz帯・5GHz帯・2.4GHz帯で各2ストリームによる「AXE5400」クラスの通信速度を確保した製品です。帯域ごとの最大通信速度は明示されてませんが、6GHz帯が最大2,402Mbps、5GHz帯が最大2,402Mbps、2.4GHz帯が最大574Mbpsと思われます。

各ユニットが1基の2.5GBASE-T対応端子と1基の1000BASE-T対応端子を備え、いずれもWAN/LANの自動識別に対応しています。USB端子は備わっていません。搭載プロセッサはQualcomm Immersive Home 316(Arm Cortex-A53 2コア 1GHz)、RAMは1GB、フラッシュメモリは4GBです。

eero Pro 6E with a Immersive Home 316 Platform | Qualcomm

eero 6+の主な仕様

eero 6+ | eero

eero 6+はWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応し、5GHz帯・2.4GHz帯で各2ストリームによる「AX3000」クラスの通信速度を確保した製品です。帯域ごとの最大通信速度は明示されてませんが、5GHz帯が最大2,402Mbps、2.4GHz帯が最大574Mbpsと思われます。

各ユニットが2基の1000BASE-T対応端子を備え、いずれもWAN/LANの自動識別に対応しています。USB端子は備わっていません。搭載プロセッサはQualcomm Immersive Home 214(Arm Cortex-A53 2コア 1GHz)、RAMは512MB、フラッシュメモリは4GBです。

eero 6+ Mesh Wi-Fi System with an Immersive Home 214 Platform | Qualcomm

国内未発売の「eero 6」の上位モデルにあたり、eero 6よりも広い160MHz幅の通信をサポートしたことで「6+」を名乗っています。

eero Max 7の通信速度は?

eeroの製品群は帯域ごとの最大通信速度が明示されていないため、公開されている範囲の仕様や認証情報を合わせて推測する必要があります。

FCCの認証を通過した際の資料によるとeero Max 7は6GHz帯で最大320MHz幅、5GHz帯で最大240MHz幅、2.4GHz帯で最大40MHz幅の通信に対応しており、仕様にある空間ストリーム数を踏まえると通信速度は6GHz帯が最大11,530Mbps、5GHz帯が最大8,640Mbps、2.4GHz帯が最大574Mbps(2.4GHz帯のみWi-Fi 6)となります。通信速度の合計として公開されている「BE20800」とも合致するため、これらの通信速度が概ね正しいものと思われます。

ただし5GHz帯の通信速度は240MHz幅の通信を行える地域で運用する際のものです。日本国内では2024年9月現在5GHz帯の最大帯域幅が160MHz幅に制限されているため、eero Max 7もTP-Link Deco BE85・Deco BE75・Deco BE65と同様に影響を受け、日本における5GHz帯の通信速度はフルスペックよりも低い最大5,760Mbpsとなります。