
2026年1月15日現在、Wi-Fi Alliance公式サイトのProduct Finderにおいて、SoftBank Corporationの「10G E-WMTA 1.0 F」が2026年1月6日付で認証を通過(Certification ID:WFA137833)したことが公開されています。
Product Finder | Wi-Fi Alliance

10G E-WMTA 1.0 F(Model Number : J18G167)は認証対象プログラムにWi-Fi CERTIFIED 7を含むWi-Fi 7(IEEE 802.11be)対応の無線LANルーターです。認証内容からは6GHz/5GHz/2.4GHz帯の各周波数で4T x 4Rのアンテナ構成を採り、周波数帯ごとの最大帯域幅は6GHz帯が320MHz、5GHz帯が160MHz、2.4GHz帯が40MHzとなっていることが見て取れます。これらの情報から6GHz帯でWi-Fi 7による最大11,529Mbps、5GHz帯で最大5,764Mbps、2.4GHz帯で最大1,376Mbpsの通信が可能なトライバンド「BE19000」クラスであることが予想できます。
2025年4月からインターネット接続サービス「SoftBank 光・10ギガ」の加入者向けに提供中の「ホームゲートウェイ(S)」=「10G E-WMTA 1.0」とはサフィックスの「F」を除いて名称に共通性が見られることから、ホームゲートウェイ(S)に相当する機器としての提供が予定されているのではないかと思われます。
型番の「J18G167」はHon Lin Technology Co., Ltd.の名義で2024年に工事設計認証を通過しており、添付資料からハードウェア構成の一部が確認できます。
総務省 電波利用ポータル | 技術基準適合証明等を受けた機器の検索(『J18G167』の検索結果)
プロセッサはQualcomm IPQ9570(Arm Cortex-A73 4コア 2.2GHz)で、Wi-Fi 7初期に投入されたTP-Link Deco BE95などのハイエンドモデルに相当します。RAMはNanya NT5AD512M16C4-JRが2基、合計2GB分搭載されています。
無線インターフェースはQualcomm QAN6274 + QCN6224 + QCN6214が搭載されており、それぞれ6GHz帯・5GHz帯・2.4GHz帯用と見られます。このほかにInfineon CYW20835が搭載され、用途は不明ですがBluetoothにも対応しています。
有線インターフェースはIPQ9570とUSXGMIIで接続される10GBASE-T PHYのRealtek RTL8261BEが2基搭載され、それぞれ「インターネット回線」・「パソコン1」端子を担当しています。「パソコン2」~「パソコン4」の3ポート用にはQualcomm QCA8075が接続されており、いずれのポートも1000BASE-Tが利用可能です。
| 10G E-WMTA 1.0 F (J18G167) | 10G E-WMTA 1.0 (EVO310G) | |
|---|---|---|
| プロセッサ | Qualcomm IPQ9570 Arm Cortex-A73 4コア 2.2GHz | Broadcom BCM4916 Arm "B53" 4コア 2.6GHz |
| RAM | Nanya NT5AD512M16C4-JR×2 DDR4 1GB×2 | Micron MT40A512M16TB-062E:R×2 DDR4 1GB×2 |
| 無線I/F(6GHz) | Qualcomm QCN6274 4ストリーム/320MHz | Broadcom BCM67263 4ストリーム/320MHz |
| 無線I/F(5GHz) | Qualcomm QCN6224 4ストリーム/160MHz | Broadcom BCM6726 4ストリーム/160MHz |
| 無線I/F(2.4GHz) | Qualcomm QCN6214 4ストリーム/40MHz | Broadcom BCM6726 4ストリーム/40MHz |
| 有線I/F | Realtek RTL8261BE×2 (10GbE) Qualcomm QCA8075 (GbE) | Broadcom BCM84891L (10GbE) BCM4916の内蔵PHY (10GbE/GbE) |
| その他 | Infineon CYW20835 (Bluetooth) | Silicon Labs EFR32BG21? (Bluetooth) |
10G E-WMTA 1.0 F(J18G167)とSercommが製造する10G E-WMTA 1.0(EVO310G)の主要なコンポーネントは表の通りです。ベンダーは異なるものの工事設計認証通過時から仕様に変更がなければトライバンド「BE19000」・10GBASE-T×2 + 1000BASE-T×3といった基本的な構成は共通しており、NTT東西のホームゲートウェイ・ひかり電話ルータのように異なるベンダー製の同等性能品が提供される形になるのではないかと推測できます。

