Broadcom、320MHz幅対応モデルを含むWi-Fi 7チップセットを発表・AP向けプロセッサ「BCM4916」も登場

Broadcom Inc.は2022年4月12日、無線LANチップセット「BCM67263」・「BCM6726」・「BCM43740」・「BCM43720」および無線LAN/Bluetoothチップセット「BCM4398」を発表しました。既にサンプル出荷が開始されているものの、搭載製品の発売時期などは明らかにされていません。

Broadcom Announces Availability of World’s First Wi-Fi 7 Ecosystem Solutions

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今回発表された製品のセグメントおよび主な仕様は下表の通りです。

BCM67263BCM6726BCM43740BCM43720BCM4398
セグメントResidential Wi-Fi
Access Point
Residential Wi-Fi
Access Point
Enterprise Wi-Fi
Access Point
Enterprise Wi-Fi
Access Point
Mobile Handset
Applications
対応周波数帯6GHz6GHz/5GHz/2.4GHz6GHz/5GHz/2.4GHz6GHz/5GHz/2.4GHz6GHz/5GHz/2.4GHz
最大帯域幅320MHz160MHz320MHz160MHz320MHz
空間ストリーム数4T x 4R4T x 4R4T x 4R2T x 2R2T x 2R
通信速度
(PHY rate)
最大11.5Gbps最大5.75Gbps最大11.5Gbps最大2.88Gbps最大6.05Gbps
Bluetooth----5.2

いずれもIEEE 802.11be(Wi-Fi 7)に準拠しており、対応アクセスポイント・クライアント間で複数の周波数帯を同時に用いるMLO(Multi-Link Operation)、IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)よりも伝送可能な情報量を増加させる4096QAM、上下双方向のOFDMAおよびMU-MIMOをサポートする他、BCM6726とBCM43720を除く3モデルは6GHz帯における320MHz幅の運用にも対応しています。

BCM4916 - Quad-core ARM v8 compliant 64-bit processor for residential access point (AP) applications

BCM49428 - Quad-core ARM v8 compliant 64-bit processor for enterprise access point (AP) applications

また、今回の発表と同時に家庭用アクセスポイント向けプロセッサ「BCM4916」、業務用アクセスポイント向けプロセッサ「BCM49428」の情報も公開されました。どちらも既存モデルのBCM4908/BCM49408やBCM4912と同じく4コア・Armv8アーキテクチャ("B53")のCPUを搭載するとのことですが、クロック周波数などは非公開です。

BCM4916には10GbE×1 + GbE×4のPHYが統合されており、更に拡張用として備わっている3ポート分のUSXGMIIに1基の"BCM84891"と2基の"BCM50991"を接続することで、2基の10GbE端子と2.5GbE端子、4基のGbE端子を備えるWi-Fi 7対応アクセスポイントをBCM67263/BCM6726と組み合わせて構築可能とされています。