Wi-Fi 6E対応スマートフォンの一覧【2023年1月更新】

Android/iOSスマートフォンにおけるWi-Fi 6Eのサポート状況をまとめています。製品ごとの対応帯域幅や空間ストリーム数についても確認できる範囲で整理しています。

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Wi-Fi 6Eの概要

Wi-Fi 6EはWi-Fiにおける新たな周波数帯として6GHz帯を利用可能にしたものです。従来より用いられていた2.4GHz帯および5GHz帯に加えて6GHz帯(5,925MHz - 7,125MHz)が開放され、他のシステム(電子レンジ・レーダー等)や無線LAN機器からの干渉を受けにくい通信を行えることが見込めます。

規格としては2.4GHz/5GHz帯のWi-Fi 6と同じIEEE 802.11axに基づいており、帯域幅やアンテナ数(空間ストリーム数)が等しい場合の最大通信速度はWi-Fi 6対応機器で5GHz帯を利用する場合と変わりません。

Wi-Fi 6Eにおいて使用されうる周波数帯としては5,925MHzから7,125MHzの合計1,200MHz幅が想定されていますが、実際に利用できる周波数帯は他のシステムとの干渉を回避するため地域によって異なります。アメリカ・カナダ・韓国などの地域では1,200MHz幅をフルに利用できるのに対し、日本やヨーロッパ諸国では5,925MHzから6,425MHzの500MHz幅がWi-Fi 6E向けに割り当てられています。
Countries Enabling Wi-Fi 6E | Wi-Fi Alliance

一覧表

メーカー製品名対応
帯域幅
SoC
ASUSZenfone 9Qualcomm
Snapdragon 8+ Gen 1
ASUSROG Phone 6D
ROG Phone 6D Ultimate
MediaTek
Dimensity 9000+
ASUSROG Phone 6
ROG Phone 6 Pro
Qualcomm
Snapdragon 8+ Gen 1
ASUSROG Phone 5s
ROG Phone 5s Pro
Qualcomm
Snapdragon 888+
ASUSROG Phone 5
ROG Phone 5 Ultimate
Qualcomm
Snapdragon 888
GooglePixel 7
Pixel 7 Pro
160MHzGoogle
Tensor G2
GooglePixel 6
Pixel 6 Pro
Pixel 6a
160MHzGoogle
Tensor
Meizu18s ProQualcomm
Snapdragon 888+
motorolaThinkPhone
by Motorola
Qualcomm
Snapdragon 8+ Gen 1
motorolaedge 30 ultraQualcomm
Snapdragon 8+ Gen 1
motorolaedge 30 fusionQualcomm
Snapdragon 888+
motorolarazr 2022Qualcomm
Snapdragon 8+ Gen 1
motorolaedge (2022)MediaTek
Dimensity 1050
motorolaedge+ (2022)
edge 30 pro
Qualcomm
Snapdragon 8 Gen 1
motorolaedge (2021)
edge 20
Qualcomm
Snapdragon 778G
nubiaREDMAGIC 8 ProQualcomm
Snapdragon 8 Gen 2
POCOF4 GTQualcomm
Snapdragon 8 Gen 1
SamsungGalaxy Z Fold4160MHzQualcomm
Snapdragon 8+ Gen 1
SamsungGalaxy S22 Ultra
Galaxy S22+
160MHz
SamsungGalaxy S21 Ultra160MHz
SamsungGalaxy Z Fold3160MHz
SONYXperia 5 IV160MHzQualcomm
Snapdragon 8 Gen 1
SONYXperia 1 IV160MHzQualcomm
Snapdragon 8 Gen 1
Xiaomi12
12 Pro
Qualcomm
Snapdragon 8 Gen 1
XiaomiMi 11 UltraQualcomm
Snapdragon 888
ZebraTC78160MHzQualcomm
QCM6490
ZebraTC58160MHzQualcomm
QCM6490

Zenfone 9

Zenfone 9 - Tech Specs|Phones|ASUS Global

5.9インチと現代のスマートフォンとしては比較的小型なZenfone 9ですが、SoCとしてQualcomm Snapdragon 8+ Gen 1を搭載しWi-Fi 6Eにも対応しています。空間ストリーム数は2x2、最大帯域幅は明らかになっていません。

2022年11月には日本市場への投入が発表されましたが、グローバルサイトと日本語サイトの製品情報を比較するとWi-Fi 6Eに関する記述が削除されており、少なくとも発売時点ではROG Phone 6シリーズ同様にWi-Fi 6Eを利用できないものと思われます。

ROG Phone 6シリーズ

ROG Phone 6 Pro | Gaming Phones|ROG - Republic of Gamers|ROG Global

ROG Phone 6シリーズは全モデルがWi-Fi 6Eに対応しています。空間ストリーム数は2x2とされているものの、帯域幅は明らかになっていません。2022年9月には国内での発表が行われましたが、日本語版サイト上の仕様には6GHz帯に関する記述が含まれていません。

ゲーミングスマートフォンとして最大リフレッシュレート165Hzの有機ELディスプレイ、画面側に設置された2基のスピーカー、本体側面のタッチを超音波で検出しゲーム内の操作として反映するAirTrigger 6などの要素を備える他、アクセサリとして本体をアクティブに冷却しサーマルスロットリングを抑制するAeroActive Cooler 6、本体に取り付けて使用可能なROG Kunai 3 Gamepad for ROG Phone 6が用意されています。

Pixel 7シリーズ

Pixel phone hardware tech specs - Pixel Phone Help

Pixel 7シリーズにおけるWi-Fi 6Eのサポート状況はPixel 6シリーズ同様に地域差があり、2022年10月の発売時より同年12月まで日本ではWi-Fi 6Eを利用できない状態となっていました。しかし2022年12月より配信が開始されたソフトウェアアップデートによりWi-Fi 6Eの国内利用が解禁されています。

Pixel 6シリーズ

Google Pixel 6 Pro スペック・仕様 - Google ストア

GoogleオリジナルSoCのTensorを搭載するPixel 6シリーズはフラッグシップモデルのPixel 6 Pro、スタンダードモデルのPixel 6、普及モデルのPixel 6aがすべてWi-Fi 6Eをサポートしており、いずれも160MHz幅(HE160)の通信に対応していることが「Pixel スマートフォンのハードウェア技術仕様」に明記されています。

Galaxy Z Fold4

Specs | Samsung Galaxy Z Fold4 | The Official Samsung Galaxy Site

2022年8月に発表された折り畳み(フォルダブル)スマートフォンです。前世代のGalaxy Z Fold3と同じくWi-Fi 6Eに対応し、160MHz幅での通信をサポートしています。なお、同時に発表されたGalaxy Z Flip4は従来のGalaxy Z Flipシリーズと同様にWi-Fi 6E非対応です。

2022年9月には国内でもNTTドコモ・auから発売されましたが、日本語版の製品ページではWi-Fi 6Eに関する記述を確認できず、ドコモ版(SC-55C)の仕様でも6GHz帯には対応していないとされています。

Galaxy S22 Ultra/S22+

Galaxy S21シリーズでは最上位のGalaxy S21 Ultraのみに留まっていたWi-Fi 6Eへの対応がGalaxy S22シリーズではS22 UltraおよびS22+の2機種に拡大されました。どちらも最大2,402Mbps(2ストリーム/160MHz)の通信をサポートしています。

Samsungのスマートフォンではこの他にGalaxy Z Fold3 5G、タブレットではGalaxy Tab S8シリーズ(Galaxy Tab S8 / Galaxy Tab S8+ / Galaxy Tab S8 Ultra)がWi-Fi 6Eに対応しています。

REDMAGIC 8 Pro

REDMAGIC 8 Pro Gaming Smartphone Specs - REDMAGIC (Global)

中国市場向けには2022年12月、グローバル向けには2023年1月に発表されたゲーミングスマートフォンです。日本での発売も予定されているものの、詳細な発売時期や価格などは2023年1月時点で明らかになっていません。

中国での発表時は5GHz帯の複数チャンネルを同時利用するHBS(High Band Simultaneous)と4096QAMをサポートする「Wi-Fi 6 增强版」扱いでしたが、グローバル版では6GHz帯を含むトライバンド構成が明示され、製品ページでもIEEE 802.11be(Wi-Fi 7)対応であることが謳われています。

Xiaomi 12シリーズ

Xiaomi 12 Pro - Xiaomi Global

中国以外の地域で販売されるXiaomi 12シリーズの内、Xiaomi 12 ProとXiaomi 12は仕様にWi-Fi 6Eの記述が見られます。グローバルサイトには地域によって利用可否が異なり発売後のアップデートで対応すると記載されているものの、利用可能な地域や対応時期などは明言されていません。

Xiaomi 12シリーズ以外のグローバルモデルではMi 11 UltraもWi-Fi 6Eに対応しています。

なお、中国市場向けの上位モデル(Xiaomi 13シリーズ・Xiaomi 12Sシリーズ・Redmi K60シリーズ等)が対応している「Wi-Fi 6 增强版」は変調方式に4096QAMを用いることで通常のWi-Fi 6(1024QAM)よりも最大通信速度を引き上げるものであり、6GHz帯で通信を行うWi-Fi 6Eとは異なります。

Zebra TC58

TC53/TC58モバイルコンピュータスペックシート | Zebra

TC53/TC58|株式会社ブレイン・オートID事業部

5G/LTEに対応し音声通話をサポートしていますが一般的なスマートフォンではなく、小売・流通などの環境で用いられるハンドヘルドコンピュータとしての性質が強い製品です。Qualcommの5G/Wi-Fi 6E対応プラットフォームであるQCM6490を採用し、包含されたQualcomm FastConnect 6900により6GHz帯において最大2,402Mbps(2ストリーム/160MHz)の通信をサポートしています。

Wi-Fi 6E非対応の機種

iPhoneシリーズ

Appleは2019年に発売されたiPhone 11シリーズ以降の全スマートフォンでWi-Fi 6に対応していますが、2022年発売のiPhone 14シリーズに至るまでWi-Fi 6Eには非対応です。

802.11 compatibility and frequency band: 802.11ax (Wi-Fi 6), 802.11ac (Wi-Fi 5), 802.11n (Wi-Fi 4), 802.11a, 802.11b/g and 2.4 GHz or 5 GHz.

https://support.apple.com/guide/deployment/iphone-wi-fi-specification-details-dep268652e6c/web

iPadは2022年に発売されたiPad Pro 12.9インチ(第6世代)、およびiPad Pro 11インチ(第4世代)に限り、iPadOS 16.2以降へのアップデートでWi-Fi 6Eが利用可能になります。

また、2023年2月に発売される予定のM2 Pro/M2 Max搭載MacBook Pro 14インチ・16インチモデル、およびM2/M2 Pro搭載Mac miniもmacOS 13.2以降を要件として日本国内でWi-Fi 6Eを利用可能です。