2024年5月15日現在、ソニーネットワークコミュニケーションズのインターネット接続サービス「NURO 光」で提供される機器の一覧に「NSD-G1000TS」が追加され、同製品を対象とする取扱説明書が公開されています。
ONU一体型サービスルーター NSD-G1000TS 取扱説明書(PDF)
NSD-G1000TSの主な仕様
NSD-G1000TSはG-PON ONUと無線LANルーターの機能を統合した宅内機器であり、無線LAN部分の仕様は5GHz帯でIEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)による最大4,800Mbps、2.4GHz帯で最大1,150Mbps(速度はいずれも公称表記)の通信に対応するデュアルバンド「AX6000」クラスとなっています。
有線LANインターフェイスは2.5GBASE-T対応端子が1基、1000BASE-T対応端子が3基で、2.5GBASE-T対応機器を接続した場合はNURO 光で提供される最大2GbpsのWAN側帯域をボトルネックなしで利用可能です。この他にUSB 2.0 Standard-A端子も1基備わっていますが、用途は明らかになっていません。
IEEE 802.11に準拠した無線LANのほか、IoT機器接続用のインターフェイスとしてBluetooth 4.2および920MHz帯を用いるZ-Waveに対応しています。
工事設計認証は2021年11月、Wi-Fi Allianceの認証は2022年3月に通過していたものの実際の提供例は存在せず、型番が明らかになってから2年以上を経ての提供開始と相成りました。工事設計認証を通過した際の資料として筐体内外の画像が公開されており、その後の設計変更がない限りプロセッサはAiroha(旧ECONET)のEN7529DT、無線LANインターフェイスはMaxLinearのWAV624・WAV614が搭載されています。
NSD-G1000TSとNSD-G1000Tの違い
NSD-G1000TSは同じくSONYブランドで2020年から提供されている「NSD-G1000T」との共通項が非常に多く、NUROスマートライフのページでも両モデルが併記されています。
取扱説明書から確認できる最も大きな違いは本体重量で、NSD-G1000Tの約790gに対しNSD-G1000TSは約700gと約90gの軽量化が図られています。筐体の外寸は同一(約200×200×26mm)であることから内部に差異が存在すると思われますが、NSD-G1000Tの筐体内部は非公開のため詳細は不明です。